五所川原市から北へ約8km、津軽平野のまんなかに稲垣村はあります。
村内に入るといたるところに目に付く茅葺きの民家。トタン葺きや廃屋化しつつある様子は皆無で、どれも立派に手入れが行き届き、普通の住宅として存在しています。
塀を持つ家も多く見られますが、日本海より吹き付ける防風の為のものか、四方を囲んでいるものは殆ど見かけません。稲垣村は青森県下一の米どころで、江戸時代の弘前藩による新田開発によって生まれた集落でした。四面肥沃な水田に囲まれ、稲乳穂で垣を築いたことから稲垣という村の名が付けられた言われています。
山間の平野部に散居するかやぶき集落は山形などに見られますが、こうだだっ広い平野に、かやぶき民家が点在しているのは佐賀県の平野部くらいです。
米どころである稲垣には酒蔵が一軒あります。幾代崎地区にある長沼酒造店。
建物は一見農協の倉庫の様で発見するのに手惑いました。酒の小売り等は行っていないようです。稲垣村をあとに堤防上の県道を走っいると、これまた眼下に見渡す平野にたくさんの茅葺き民家を目にしました。また、あらためて訪れようと思います。
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