北津軽郡のほぼ中央にある金木町は「斜陽」や「人間失格」などで知られる文学作家太宰治の生地。太宰治は本名・津島修治といい、県下有数の大地主にして富豪である津島家の六男として生まれました。父・源右衛門は衆議院貴族院議員で金木銀行の頭取などをつとた地元の盟主で、津島家は以後も金木町町長や青森県知事や国会議員などを多く輩出しています。
金木本町にある町のシンボル「斜陽館」は太宰治の生家で、のちに旅館経営者が買取り、太宰治文学記念館を併設した旅館として出発。太宰の小説「斜陽」から「斜陽館」と名付けられ多くの太宰ファンでにぎわったそうです。
しかしその後の旅館は経営が悪化、当時の金木町が買い取って町の文学記念館として再出発しました。
金木町の歴史をざっとなぞると、元禄11年ころから津軽藩の新田開発によって在郷町・金木新町が生まれました。金木は北津軽地方の商業の中心地となり多くの商人を輩出。弘前の豪商金木屋も当地の出身でした。
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