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  摺沢
すりさわ
 大東町の表玄関・今泉街道の宿場町
 岩手県東磐井郡大東町摺沢 【岩手県一関市大東町摺沢】2005年合併
 構成:屋敷・商家 ■ 駐車場:なし

 

一関と陸前高田気仙町の今泉宿を結ぶ今泉街道、別名気仙街道。その今泉街道4宿のひとつ摺沢は室根村経由で気仙沼へいたる気仙沼街道をはじめとする諸街道の集まる交通の要衝として栄えました。宿場の成立は天正年間で一関藩領に属しています。

大正14年国鉄大船渡線の開通により摺沢駅が設けられ、この時より摺沢が大東町の表玄関となりました。摺沢は古来「数流沢・するさわ」が語源で、呼び方も「するさわ」だったものが、国鉄摺沢駅の開設にともなって「すりさわ」へと変えられました。

摺沢の古い街並みはJR摺沢駅から国道456号を千厩方面へ約1kmほど南下した所に設けられた桝形付近に集まっています。
国道に沿って建つ土蔵造りの伝統的商家の街並みは明治期から養蚕業で栄えた時期に建てられたもので、交通量が非常に多く建物の傷みが心配されます。
伝統的な建物は一カ所にまとまり歯抜けになっておらず、また町はずれに位置するので周囲にもあまり景観を損ねる建物は見られません。
風化させるには惜しい街並みで、なにかしらの対策が必要ではないかと思います。