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  本納
ほんのう
 房総東往還沿いに発達した商店街
 千葉県茂原市本納(本町)

 構成:商家 ■ 駐車場:なし
 
 

茂原市中心市街の北側に本納という町があります。JR外房線の駅もありますが、国道128号線は外房線の東側を大きく迂回。複雑に蛇行した旧道は本納の中心部で何度も桝形のような折れ曲がりを有している。これも中世の城下町から続いたものか?
本納駅から西へ約500mほどの高台に、中世の山城・本納城址を境内にもつ蓮福寺があります。城主は茂原市北部を支配した土豪の黒熊氏で、戦国期に里見氏の武将である酒井氏の重臣に組み込まれますが、後に反旗を翻し逆に酒井氏によって攻め滅ぼされます。
江戸時代には徳川十六神将のひとり大久保忠佐が支配し、茂原「五ヶ村組市場」のひとつとして1と6の六斎市が立ち、内房からの塩や農具、日曜雑貨などが取引されました。大久保忠佐はその後大名へ昇格して駿河沼津へ転封となりますが、本納市は明治後期ごろまで続きます。しかしこの頃から次第に店舗が増え、市は衰退していきました。桝形らしき形跡に期待を膨らませて訪れましたが、まあ、わずかな商家が残る程度でした。しかしいずれも現役の商店や事務所を営み、建物自体は非常に良い状態にあります。