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和田村はかつて中山道随一の難所と呼ばれた和田峠を介して下諏訪町と松本市に接する東信最北の村で、村の中心部には旧中山道の宿場町を偲ばせる町並みが残されています。
旧道沿いには、出桁造りの旅籠建築や本卯建を上げた商家など伝統的民家が数多く残り、かつて中町と呼ばれ現在村役場がある場所に旧本陣の建物が復元保存されています。本陣とはいっても現存するのは、本陣の所有者が生活する居室棟だけなのですが、建坪220坪の板葺き石置き屋根本棟造りの建物は、宿場町の遺構を残すにこの村に大きな歴史的存在感を与えていました。
しかし訪れた時は廃屋や取り壊された建物が目に付きました。和田宿の旅籠は他の宿場町の様にびっちりと連続してはいませんが、建物の側面に見られる白壁の真壁造りの構造から、もともと密集して軒を連ねてはおらず、余裕な間隔を開けて建てられていたものだと思います。こうした街並みが失われていくのは非常に惜しまれる事と同時に後生に残してゆくべき財産だと思いますが、それらをどのような方法で、どのような形で残して行くべきか課題は沢山あります。
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和田峠中腹にある接待の茶屋 |
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