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下町にある豪商今井邸
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燕市に接する吉田町には、赤レンガと洋館が町並みをつくる豪商今井邸があり、今回はそれを目的に訪れました。
吉田町の中心部、下町にその建物はあり和洋折衷でレトロな雰囲気にありながら、ちゃんと雁木を備えた越後らしい街並みを形成しています。今井家は近江出身で近江屋を名乗り、数百町歩の大地主にして実業家。幕末には長岡藩に藩士として取り立てられ藩の経営に携わります。さらに銀行や病院を独力で創設し吉田町の発展に寄与しました。近くにある吉田天満宮も今井家のものです。
吉田町は西川の河港町として、物資が集散する市場町である一方、弥彦神社参道の茶屋町としても賑わいました。さらに長岡藩の役所、郷蔵が置かれるなどこの地域における政治経済の中心地でもありました。
下町から上町に続く商店街は切妻商家と雁木の街並みが続いています。町並みには景観を意識した切妻雁木風デザインの現代建物もありましたが、伝統的な佇まいを回復しようという姿勢が感じられました。
町並み全体にあまり古い建物は残っていないか、看板建築で埋もれている様なのですが、それでも落ち着いた雰囲気を持つのは、所々に残された伝統的で風格のある商家がアクセントになっているからなのでしょう。
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仲町の商家と雁木 |
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