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  若神子
わかみこ
 増富ラジウム温泉の入口にある佐久往還の宿場町
 山梨県北巨摩郡須玉町若神子字上宿 【山梨県北杜市須玉町若神子】2004年合併

 構成:農家屋敷・土蔵 ■ 駐車場:なし
 
 
中央自動車道須玉ICから約16km、標高1000mの本谷川渓谷に世界有数のラジウム含有量を誇る増富温泉があります。その増富温泉への入口である麓の町、須玉町の中心が若神子(わかみこ)です。
須玉川と西川の河岸段丘上にある若神子は古代から伝わる伝説によると、日本武尊の子が封を受けた場所であることから「若神子」と呼ばれるようになったそうです。
中世以降には 佐久往還(佐久往還)の宿駅として成立し、小尾街道の分岐する交通の要衝でもありました。

東海道や駿河灘で集まった物資は、富士川水運によって内陸部へ運ばれ、鰍沢で陸揚げされ陸路で甲府や信州方面へ運ばれました。富士川沿いに駿河と甲府を結ぶ街道を「駿州街道」といい現増穂町の青柳宿の追分けで長野方面へ通じる道を「駿信街道」といいます。そのうち塩尻・松本方面の物資は、円野から甲州街道にて運ばれ、佐久を初めとする東信方面への物資は韮崎を経由して須玉(若御子宿)より佐久往還で運ばれたのです。
町役場があることなどからも、若神子がこの地域の中心として発展したことは想像できますが、さすがに往時を偲ばせる町並みは残っていませんでしたが、町役場のそばに重厚な海鼠壁を持った長屋門と土蔵がありました。明治以降に多く見られる武家屋敷風の農家建築で、おそらく大地主だったのでしょう。