吹屋ふるさと村から新見へ抜けるには、まず現在の川上郡と新見を結ぶ幹線道路である主要地方道・新見川上線に出ます。この場所が坂本地区といい、吹屋にある広兼邸とならぶ銅山で財を成した豪商の邸宅「西江邸」があります。
坂本地区は本山鉱山を持ち、銅鉱とともに採掘される硫化鉄鉱からベンガラを造る課程で精製されるローハによって栄えたのです。西江家は江戸時代には大庄屋として天領地の経営を行い、屋敷は代官御用所も兼ねていました。小高い丘の上に建つ豪奢な
その屋敷は宝永・正徳年間(1704〜1715年)に建てられた記録が残り、貴重な歴史的文化遺産であるにもかかわらず、現在でも個人邸宅として西江家によって守られているのです。ちなみに駐車場から西江家邸までは、かなりの急峻な坂道をおよそ10分ほどかけて登らなくてはなりません。
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